こんにちは、おおにしです。
2019年〜2020年に弊社から計4冊を発行しました。
編集の仕事をかれこれ17年ほど続けています。
製本方法には大きく分けて2種類あります。
- 中綴じと無線綴じの違いが分からない。
- これから印刷会社に印刷を発注する。
- ページ数の制限を知りたい。
そんな方のために、中綴じと無線綴じの違いを紹介します。
中綴じと無線綴じの違いを比較
冊子を作るとき、「中綴じ」と「無線綴じ」のどちらかをあらかじめ選ぶ必要があります。
それぞれの製本方法や特徴、デザインする上での注意点をまとめました。
中綴じとは
「中綴じ」とは、用紙を二つ折りにして、ホッチキスで背をとめる製本方法です。
ページ数の「少ない」冊子の製本に向いています。
(ページ数の「多い」冊子には「無線綴じ」が向いています)
少ない工程で製本できるため、低コストで印刷することができます。
紙の中心部で綴じられていて、ページを開ききることができるので、ノド側(綴じ部分)の文字が読みやすく、写真が見やすいのも特徴です。
中綴じの注意点…ページ数には制限がある
「中綴じ」はホッチキスで背をとめる製本方法のため、ページ数は必ず「4の倍数」になります。
印刷する直前に慌てないように、「中綴じ」にした場合は「4の倍数」になっているか、ちゃんと確認しましょう。
無線綴じとは
「無線綴じ」とは、糊で背を固めて表紙をくるむ製本方法です。
ページ数の「多い」冊子に向いています。
(ページ数の「少ない」冊子には「中綴じ」が向いています)
「無線綴じ」の特徴は、背表紙ができる点です。
背表紙の幅(背幅)は、用紙の厚さとページ数によって変わります。
無線綴じの注意点【1】…背の境目に生じるズレ
「無線綴じ」の冊子を製本するとき、背と表紙、背と裏表紙の境目にわずかなズレが生じます。
そのズレを避けたい場合は、境目がはっきり分かれていないデザインにしたほうがいいでしょう。
背幅の計算方法は以下のとおりです。
背幅(mm) = 表紙の紙の厚さ(mm)×2 + 本文の紙の厚さ(mm)×本文のページ数÷2
無線綴じの注意点【2】…ノド側のレイアウト
「無線綴じ」冊子は「中綴じ」冊子とは異なり、ページを開ききることができません。
ノド(綴じ部分)に文字や写真を配置すると、見づらくなってしまうため、ノド側の余白は10mm以上にします。
「無線綴じ」と「中綴じ」のうちどちらなのか、デザイナーには一番最初に伝えましょう。
まとめ
ページ数の「少ない」冊子の製本には「中綴じ」が向いています。
ページ数の「多い」冊子には「無線綴じ」が向いています。
それぞれの注意点を忘れずに、デザインを進めましょう。