文章を書く際、「ここは漢字にすべきか、ひらがなにすべきか」と手が止まってしまうことはありませんか?
漢字が多すぎると堅苦しく、ひらがなばかりだと幼い印象を与えてしまいます。
この記事では、Webライティングやビジネス文書で迷いやすい「漢字とひらがなの使い分け一覧」を徹底解説します。
基本ルールを押さえることで、読者にスッと伝わる読みやすい文章がスムーズに書けるようになります。
【結論】検索でよく迷う! 漢字とひらがなの使い分け早見表
Webライティングやビジネス文章で検索頻度が高く、使い分けに迷いやすい単語の基準(弊社アトランテの表記ルール)を早見表にまとめました。
| 検索されやすい単語 | 推奨する表記 | 使い分けの基準・例文 |
| 一通り / ひととおり | ひととおり | ひらがな表記が開かれていて読みやすいため推奨。 |
| やり取り / やりとり | やりとり | 公用文でもひらがな表記が多く、弊社でもひらがな統一。 |
| 先程 / 先ほど | 先ほど | 時間を表す副詞的な使い方が多いため「先ほど」を採用。 |
| 只今 / ただいま | ただ今・ただいま | 時間を表す場合は「ただ今」、挨拶は「ただいま」。 |
| 心掛ける / 心がける | 心掛ける | 送り仮名のルールに基づき「心掛ける」を採用。 |
| 元々 / もともと | 元々 | 漢字表記を採用。文脈によりひらがなにする場合もあり。 |
| 一時 / ひととき | ひととき | 時間の経過や空間を表す場合はひらがなを推奨。 |
| ご馳走様 / ごちそうさま | ごちそうさまでした | 挨拶の言葉はひらがなに開くのが一般的なルール。 |
| 怪我 / けが / ケガ | けが | ひらがな表記を推奨。公用文では「けが」が一般的。 |
| 皆様 / 皆さま / みなさん | 皆さま・皆さん | 親しみやすさと丁寧さを両立するため「皆さま」を採用。 |
【五十音順】漢字とひらがなの使い分け一覧表
弊社(株式会社アトランテ)で原稿を執筆・編集する際に用いている、五十音別の使い分けルール一覧です。
あ行
| 単語 | 使い分けのルール・例文 |
| いたします | 【基本ひらがな】お願いいたします |
| いただく | 【動詞(もらう)】頂く 【補助動詞】〜していただく |
| うえで | 【基本漢字】上で(〜した上で) |
| うかがう | 【聞く・訪問】話を伺う、会社に伺う 【様子を見る】様子をうかがう |
| うち | 【内外】内側 【時間・範囲】前半のうちに、10人のうち |
| うまく | 【基本ひらがな】うまく |
| うれしい | 【基本ひらがな】うれしい |
| おこなう | 【基本漢字】行う |
| および | 【動詞】及ぶ 【接続詞】および |
か行
| 単語 | 使い分けのルール・例文 |
| きた / くる | 【動詞】友人が来る 【補助動詞】〜してきた、熊本に行ってくる |
| きづく | 【基本漢字】気付く |
| きれい | 【基本ひらがな】きれい |
| ください | 【名詞・動詞】下さい 【補助動詞】〜してください |
| くらい | 【名詞】位が高い 【助詞】これくらい |
| くわえる | 【基本漢字】加える、くわえる(口に) |
| けが | 【基本ひらがな】けが |
| こころがける | 【基本漢字】心掛ける |
| こと | 【具体的】約束事 【形式名詞・抽象】勝ったことがある |
| こども | 【基本表記】子ども |
| このたび | 【基本ひらがな】このたび |
| ころ | 【名詞】頃(学生の頃) 【接尾辞】ごろ(14時ごろ) |
さ行
| 単語 | 使い分けのルール・例文 |
| さまざま | 【基本ひらがな】さまざま |
| さま | 【名詞】神様 【接尾・挨拶】お客さま、皆さま、ご苦労さま |
| さきほど | 【基本ひらがな】先ほど |
| さらに | 【基本ひらがな】さらに(※副詞はひらがな推奨) |
| しだい | 【基本漢字】次第 |
| したがって | 【基本漢字】従って |
| すべて | 【基本漢字】全て |
| すみやか | 【基本漢字】速やか |
| するにあたり | 【基本ひらがな】〜するに当たり、スタジアムあたり |
| するとともに | 【同時】〜とともに 【一緒】共に戦おう |
| せいっぱい | 【基本ひらがな】精いっぱい |
| せっかく | 【基本ひらがな】せっかく |
| そのうえで | 【基本漢字】その上で |
| そのため | 【基本ひらがな】そのため |
| そのとおり | 【基本ひらがな】そのとおり |
| そのとき | 【時間】勝負の時 【場合】試合に勝ったときは |
た行・な行
| 単語 | 使い分けのルール・例文 |
| たくさん | 【基本ひらがな】たくさん |
| ただいま | 【時間】ただ今 【挨拶】ただいま |
| たとえば | 【基本漢字】例えば、例える 【副詞】たとえ〜だとしても |
| ため | 【基本ひらがな】ため(〜のため) |
| なお | 【基本ひらがな】なお |
| など | 【基本ひらがな】など |
| なにとぞ | 【基本表記】何とぞ |
| のち | 【基本漢字】後(後ほど) |
| のびのび | 【基本漢字】伸び伸び(プレーする) 【遅れる】延び延びになる |
は行・ま行
| 単語 | 使い分けのルール・例文 |
| はじめに | 【順序】初めに(シーズンの初めに) 【挨拶・その他】初めまして、〜をはじめ |
| ひときわ | 【基本ひらがな】ひときわ(※副詞はひらがな) |
| ひととおり | 【基本ひらがな】ひととおり |
| ひととき | 【基本ひらがな】ひととき |
| ひとりひとり | 【一部ひらがな】一人ひとり |
| ふさわしい | 【基本ひらがな】ふさわしい |
| ふたり | 【基本漢字】お二人、2人 |
| ふまえて | 【基本漢字】踏まえて |
| ほう | 【基本ひらがな】ほう(右のほうに) |
| ほしい | 【形容詞】欲しい(パスが欲しい) 【補助形容詞】〜してほしい |
| ほど | 【名詞】程(程遠い) 【助詞】涙が出るほど |
| まいる | 【基本漢字】参る(暑さに参る) |
| まさに | 【基本ひらがな】まさに |
| ますます | 【基本ひらがな】ますます |
| みなさま | 【基本表記】皆さま、皆さん、みんな |
| もと | 【基本漢字】足元、名将の下、ルールの基 |
| もともと | 【基本漢字】元々 |
| もの | 【物質】物 【形式名詞】〜というものは |
| もらう | 【基本ひらがな】もらう |
や行・ら行・わ行
| 単語 | 使い分けのルール・例文 |
| やすい | 【基本ひらがな】〜しやすい |
| やめる | 【退職】辞める 【中止】やめる(筋トレをやめる) |
| やりがい | 【基本ひらがな】やりがい |
| やりとり | 【基本ひらがな】やりとり |
| ゆえに | 【基本漢字】故に |
| よう | 【基本ひらがな】〜のよう(夢のようだ) |
| よろしく | 【基本ひらがな】よろしくお願いいたします |
| わかる | 【基本漢字】分かる |
| わかれる | 【分岐】分かれる 【離別】別れる |
文章のプロが解説!漢字をひらがなに開く(使い分ける)3つのルール
単語を一つひとつ暗記しなくても、以下の3つの原則を覚えておくだけで、読みやすい文章が作れます。
1. 補助動詞はひらがな表記にする
本来の動詞の意味が薄れ、前の言葉を補助する「補助動詞」は、ひらがなに開くのがWebライティングの基本です。
- 〜していただく(〇) / 〜して頂く(×)
- 〜してください(〇) / 〜して下さい(×)
- 〜してくる(〇) / 〜して来る(×)
2. 形式名詞はひらがな表記にする
具体的な物体ではなく、概念や形式的な意味で使う「形式名詞」もひらがなで表記します。
- 〜ということ(〇) / 〜という事(×)
- 勝ったとき(〇) / 勝った時(×)
- 〜のよう(〇) / 〜の様(×)
3. 副詞・接続詞はひらがな表記にする
文頭で文をつないだり、状態を修飾したりする言葉は、ひらがなにする方が文章が柔らかくなり、読みやすくなります。
- さらに(〇) / 更に(×)
- まさに(〇) / 正に(×)
- および(〇) / 及び(×)
よくある質問(Q&A)
- Q「先程」と「先ほど」はビジネス文脈でどちらを使うべきですか?
- A
ビジネスメールや公用文では「先ほど」とひらがな表記するのが一般的です。
副詞的な役割を持つ言葉はひらがなに開く方が、文章全体の印象が柔らかくなり、可読性が高まります。
- Q「心がける」と「心掛ける」は公用文でどちらが正解ですか?
- A
公用文や一般的なメディアでは「心掛ける」と漢字を交えて表記します。
送り仮名のルール(複合動詞の送り仮名)に準拠し、弊社でも「心掛ける」を採用しています。
- Q「ただいま」と「只今」の使い分けは?
- A
時間を表す場合は「ただ今」、挨拶の場合は「ただいま」と使い分けます。
「ただ今の時刻」のように現在時刻や時点を示す際は漢字を交え、「ただいま戻りました」のような挨拶ではひらがなにするのがスムーズです。
まとめ
漢字とひらがなの使い分けは、「補助動詞や形式名詞、副詞はひらがなに開く」という基本原則を押さえることで、迷わす執筆できるようになります。表記ルールを統一し、読者に伝わる高品質な文章を作成しましょう。なお、株式会社アトランテでは現在、社内でそのまま使える「表記ルールチェックシート(無料PDF)」を準備中です。完成次第公開いたしますので、ぜひご活用ください。文章制作のご相談も承っています。
